子どもの矯正治療

子どもの矯正治療

成長期の治療

顎の成長や歯の生え変わりを利用して、将来的な本格矯正をより効果的に、あるいは不要にするための土台作りを行います。通常、数ヶ月から数年単位で、定期的なチェックと装置の調整をしながら進めます。

また、耳鼻疾患や悪習癖も不正咬合の原因の一つとなりますので、成長期に治していく必要があります。さらに、乱食い歯(歯列の凸凹・叢生)が予想される場合は歯列の拡大を成長期に行う必要があることがあります。

骨格に問題(あごが小さかったり大きかったり)のある方には成長のコントロールを行います。たいていの場合は、在宅時に使用する装置となります。歯を支える土台の骨が小さい場合は歯ぐきの骨(歯槽骨)を広げる装置などが入ります。口腔筋機能療法(MFT)を必要に応じて行います。

永久歯が生え揃ったら

永久歯が揃い成長が一段落したところで、第二段階の歯並びの治療が必要か検査を行います。第一段階で良好なコントロールができた場合、第一段階で終了することがあります。機能的な咬合を確立し、歯が動かし終わったところで、後戻りを防ぐ治療(歯固め)が行われます。

大人の治療と同様に、歯の表面にブラケットを装着しワイヤーを通して歯を動かすマルチブラケット装置(ワイヤー矯正)が用いられます。また、透明なマウスピース型も選択肢の一つとなっています。

症例によって異なりますが、一般的に2年~3年程度の期間を要します。大抵の場合、第一段階の治療中は2~3ヶ月毎の通院で済みます。第二段階の歯並びの治療中は、1ヵ月毎の通院となります。後戻りを防ぐ治療(歯がため)は2~3ヵ月毎の通院です。

矯正治療の流れ

1

無料相談

ご相談は無料で承ります

お口の中やお顔を拝見して、矯正治療の必要性、開始時期、期間、方法、費用などの概要を説明いたします。所要時間は30分程度です。治療をお望みの方は当日の検査も可能です。

2

検査

矯正治療に必要な各種検査を行います

必要に応じてレントゲン撮影、歯型取り、写真撮影、CT撮影などを行います。所要時間は1時間程度です。

3

診断

検査結果に基づいた治療計画をご説明します

検査結果を分析し、診断を行います。再度治療計画や治療費をご説明いたします。耳鼻疾患との関連が疑われる場合は耳鼻科の専門医をご紹介いたします。治療を始めるかどうかは診断内容に十分納得してから決定してください。

4

成長期の治療 2~3ヵ月毎
数ヶ月から数年程度

成長のコントロールや、土台を大きくする装置が入ります

骨格に問題(あごが小さかったり大きかったり)のある方には成長のコントロールを行います。たいていの場合は、在宅時のみの使用です。歯を支える土台の骨が小さい場合は歯ぐきの骨(歯槽骨)を広げる装置などが入ります。筋機能訓練法(MFT)を必要に応じて行います。

5

治療の評価

第一期治療の評価を行います

乳歯が萌えかわり、身長の伸びのピークを迎えたら、第一期治療の評価を行います。その後、第一期治療で終了する子と、第二期治療に移行する子に分かれます。

6

成長後の治療 1ヵ月毎
2年~3年程度

第二期治療に進む場合、歯並びを治す装置が入ります

永久歯が生え揃ったら本格的な歯並びの治療に入ります。成長のコントロールを継続する場合もあります。

7

保定 2~3ヵ月毎
2年程度

歯を動かす治療は終了です

きれいな歯並びになったところで、矯正装置を除去し、歯の表面をピカピカに磨き上げます。矯正装置の除去後、きれいになった歯並びを安定させ、維持させるための保定装置(リテーナー)を装着していただきます。主に3ヶ月ごとの通院です。

8

定期検診 数ヵ月から1年毎

後戻りしていないかチェックします

保定を開始してから約2年後には、数ヶ月から1年ごとの定期検診をお勧めします。ホームドクターとして当院をご利用下さい。

矯正器具の種類

リンガルブラケット

「矯正をしたいけど、目立つのはいやだなあ」と矯正治療を始める勇気のなかった方におすすめの矯正歯科治療法です。上下とも歯の裏側につけることも可能ですが、上の歯はリンガル(裏側)で、見えない矯正治療法として、下の歯は発音がしやすく、操作性に優れている従来の審美ブラケットを歯の表側につけることもあります。

インビザライン(マウスピース矯正)

透明で取り外しができるマウスピースを治療計画に基づいて、カスタムオーダーで制作します。それを、上下の歯列に順次装着することで、すこしずつ綺麗な歯並びへと整えていきます。ただし、どの患者さんにも適応できるとは限りません。比較的歯の移動が小さく、上あごと下あごの骨格のバランスの崩れが小さな患者さんに限られます。

見せて魅せる、セラミックブラケット

歯の表面に目立ちにくいセラミックの矯正装置を装着し、ワイヤーを通して歯を理想の位置に動かしていく治療法です。
最近は矯正歯科治療が普及してきたため、目立たなくするのではなく、装置を止めるゴム(ブラケットとワイヤーを止めるゴム)を、いろいろな色で楽しむ患者さんも増えています。